大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和45(オ)667 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人森吉義旭の上告理由第一点について。

原判決(その引用する第一審判決を含む。)は、上告人Aの主張にかかる同上告

人の国に対する本件土地の賃借権については、登記をする旨の特約が存在すること

の主張、立証がないこと、したがつて、同上告人が国に対し登記請求権を有するこ

との主張、立証がないことを理由として、同上告人は、国の被上告人Bに対する本

件土地の所有権移転登記請求権を代位行使する資格を有しないとしたものであつて、

その判断は、賃借権の法律上の性質に照らして是認できるところである。原判決に

所論の違法はない。論旨は、賃借権者が当然に賃貸人に対して登記請求権を有する

ことを前提として原判決の判断を非難するものであつて、採用するに足りない。

同第三点ないし第五点について。

所論の点に関する原審の事実認定は、原判決の挙示する証拠関係に照らして是認

するに足りる。そして、右事実関係のもとにおいては、被上告人Bの先代亡Dに対

してなされた財産税に対する物納の許可は、その後Dのした物納解除の申請に基づ

いて杉並税務署長により撤回され、その後Dにおいて金銭により右財産税を納付し

たことにより同人の納税義務は消滅に帰したものであり、本件土地の所有権は国に

終局的にその所有権が移転することなく、所有者であつたDからその相続人である

被上告人Bにより承継取得され、現に同被上告人がその所有者である旨の原審の判

断は正当である。所論は、物納の許可があつた後は、その撤回は許されないという

が、独自の見解にすぎない。その他、原判決および記録を調べても、原判決の判断

に所論の違法があるとは認められない。論旨は採用することができない。

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よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官 村 上 朝 一

裁判官 岡 原 昌 男

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